昨年12月に上棟した「聖籠の家」。
現在、断熱工事や下地工事を終え、一部仕上げの工事などが進行しています。
この度お施主様のご厚意により、構造見学会を開催させて頂くこととなりました。

構造の安全性や断熱性能は最低限満たすべき大切なこと

現代の家づくりにおいては計画段階で「構造計算」や「温熱計算」により性能を確かめることが一般的となっています。
また、それぞれの性能について基準も明確になってきており、一般の方にとってもその住宅がどの程度の性能なのかが分かりやすくなっています。

構造と断熱の基準

構造の安全性については「耐震等級」というものがあります。
耐震等級は1~3まであり、3が最高等級となります。
宮崎建築では、許容応力度計算による耐震等級3を標準に家づくりをさせて頂いており、聖籠の家も耐震等級3をクリアしています。
(耐震等級3には「許容応力度計算」によるものと「品確法の基準」によるものの2つがあります。許容応力度計算によるものの方が高い耐震性を確保することができます。品確法の耐震等級3は許容応力度計算の耐震等級2ほどになると言われています。)

断熱性については数値や基準は様々ありますが、最近ではHEAT20(ひーとにじゅう)の基準が多く使われています。
こちらはグレードがG1~G3まであり、G3が最高等級となっています。
聖籠の家の断熱性能はUA値=0.27W/㎡kHEAT20 G2グレード)となっており、超高断熱と言ってよいレベルの住宅となっています。
しかし、注意しなければならないのはHEAT20の基準はあくまでも「断熱の性能」ということです。(建物の熱の伝えにくさの性能)
「断熱の性能」はもちろん重要ですが、目的は暖房や冷房に掛かる光熱費や、空調した際に体感がよいこと、その家で生活した際に良好な温湿度・空気環境を得られることです。
これらを高い水準でクリアするための最低条件として「高い断熱性能」があります。
そのうえで空調計画、窓の配置計画、換気計画を連動させ良好な室内環境が得られると考えています。
光熱費についても、断熱性能と併せて事前にシミュレーションすることが必要です。

このように、性能の数値は建築前の図面や計算書から導き出すことが出来ます。
ただ、最も重要なことはその図面や計算書通りに正確に現場で施工され、完成時に計画通りの性能となっていることです。

構造も、断熱も性能を上げるほど、現場で注意・確認すべき点は増えていきます。
それらの多くは完成時には見えなくなるところ。
構造見学会では、そういった部分を見て頂ける貴重な機会となると考えています。
「地震に強くて暖かい家のつくり」ぜひこの機会にご確認下さい。

おもな見どころ

・耐震性はどのようにして決めている?
・耐震等級とは?
・雪の重みも考慮する構造計算
・断熱性はどのようにして決めている?
・断熱材はどんなものを使っている?
・壁厚が通常よりもおよそ倍!210㎜厚の付加断熱仕様
・断熱材の性能を100%発揮させる施工法
・高性能住宅に欠かせない熱交換換気システム
・暖房はどんな機器を使いどんな仕組みで暖まる?
・冷房の計画はどうなっている?
・梅雨時期も快適な高断熱住宅
・夏はどうなる?
…などです。

「聖籠の家」構造見学会

日時:令和6年2月24日(土)10:00~16:00
場所:聖籠町諏訪山

※会場の詳しい場所はお申込みを頂いた方にお知らせ致します。
※本見学会は完全予約制とさせて頂きます。

◎お申込みは下記までお願い致します。
TEL 090-2409-1462(宮崎携帯)
メール info@miyazakikenchiku .com
お気軽にご連絡下さい!

この記事を書いた人

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宮崎 直也

宮崎建築4代目で、設計・施工・管理を担当しています。
新潟県ならではの「冬寒く、夏暑い」という悩みに、建て替えなくても新築と同等以上の断熱性能が確保できる断熱リフォームを手がけています。一般的なリフォームとは違い、少ない光熱費で全体の空調を実現しました。
2級建築士、1級技能士、職業訓練指導員、平成9年技能五輪新潟県予選1位、平成10年技能五輪全国大会出場。嫁さん大好き。