新潟市や阿賀野市、新発田市などの行政から委託を受け、年に数件ほど木造住宅の耐震診断を行っています。
(耐震診断とはこんなことをしています。)

耐震診断報告書

対象となる住宅は昭和56年5月以前に建築されたもの。
その年代の住宅は旧耐震基準で建築されているため、それ以降の住宅よりも耐震性が劣ると言われています。
そのため、国や自治体ではそれらの住宅にお住いの方に、まずは耐震性を知ってもらおうと耐震診断に成金等を交付しています。
(新潟市は5,000円負担、阿賀野市や新発田市は無償)

診断は、旧耐震基準の住宅を現行の耐震基準に照らし合わせ行うため、当然ながらほとんどの住宅(ほぼすべてと言ってもよいくらい)が基準値以下となり「倒壊する可能性が高い」との結果になります。

しかし、この結果を単純に依頼者の方にお出しするだけでは「不安を煽るだけ」となってしまいます。
もちろん耐震改修などをし、耐震性を高めることが一番ですが、そう簡単にいかない場合もあります。

私の場合は診断結果に併せて以下のこともお伝えしています。
・その住宅において倒壊しやすい場所や比較的安全な場所はどこか
・リフォームや外壁の張替えなどの計画があればその際に耐震補強を行うと費用が抑えられる
・雨漏りやシロアリなどは早期に対処することが耐震性の維持にもつながる
・タンスなどの家具を固定することも地震時の安全性を高めることなる
・その他、耐震性や劣化に関連することで診断時に気付いたこと

すぐに補強に繋がらずとも、診断時の資料などを将来の補強計画やリフォームに役立てて頂ければと思っています。



この記事を書いた人

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宮崎 直也

宮崎建築4代目で、設計・施工・管理を担当しています。
新潟県ならではの「冬寒く、夏暑い」という悩みに、建て替えなくても新築と同等以上の断熱性能が確保できる断熱リフォームを手がけています。一般的なリフォームとは違い、少ない光熱費で全体の空調を実現しました。
2級建築士、1級技能士、職業訓練指導員、平成9年技能五輪新潟県予選1位、平成10年技能五輪全国大会出場。嫁さん大好き。