寒波の際は停電にも注意

元日の朝、2年前に断熱リフォームをさせて頂いたお施主様より「エアコン、給湯器、冷蔵庫などの家電が使えなくなっている」とご連絡を頂きました。
当初「落雷による故障?」と考えたのですが、雷が鳴るような天候でもありません。
まずは伺ってみることに。

現地で確認すると、家の中でも使用できる家電と使用できない家電が混在していました。電気屋さんに調査をしてもらうと、電柱からの引き込み線が損傷していることが原因と分かりました。
(電圧が異常となりエラーとなるそう)

赤丸の部分がほつれたようになっている
経年で劣化したうえ、凍結したり風で振られたりして損傷した模様
寒波の後はこういった事象が増えるそう

すぐに東北電力に連絡、1時間ほどで作業員の方が到着し、その後1時間ほどの作業で無事電気が復旧しました。
元日というのに変わらず対応して下さった東北電力の方々に、ライフラインを預かる企業としての矜持を感じました。

写真では伝わりにくいが、強風が吹いており、ものすごく寒いうえ高所での作業がしにくい

高断熱住宅の安全性

こちらの住宅では
・2年前に断熱リフォームをしていたこと
・6畳用のエアコン1台が稼働できていたこと
・半日程度で電気が復旧したこと
などが幸いし、室温が大きく低下することがなく(20℃程度を保っていた)給湯・調理など生活にも大きな影響がなく済みました。
ただ、断熱リフォーム前だとしたら室温は一桁台まで下がっていたかもしれません。

東日本大震災の後、東北地方では停電や灯油の入手困難などで混乱が起こりました。
そんな中、暖房をせずに過ごすことが出来た高断熱住宅もあります。

今回の件で
・高断熱住宅は停電や災害など、有事の際にも有効であること
・一時的に停電した際も安全に過ごせる設備計画も重要であること
を改めて実感しました。

電力会社の変更の検討は慎重に

今回の工事は東北電力が無償で行ってくれましたが、電力を東北電力から購入していない場合はどうなるのか?今回のような迅速な対応が可能なのか?
電力会社の変更を検討する際は、そういった点も確認する必要がありそうです。

この記事を書いた人

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宮崎 直也

宮崎建築4代目で、設計・施工・管理を担当しています。
新潟県ならではの「冬寒く、夏暑い」という悩みに、建て替えなくても新築と同等以上の断熱性能が確保できる断熱リフォームを手がけています。一般的なリフォームとは違い、少ない光熱費で全体の空調を実現しました。
2級建築士、1級技能士、職業訓練指導員、平成9年技能五輪新潟県予選1位、平成10年技能五輪全国大会出場。嫁さん大好き。