住宅の外周部の壁は建築用語で「外皮」(がいひ)とも呼ばれており、
・耐震
・断熱
・防水
など「住まいの基本性能」ともいえる複数の大切な役割を担う部分です。
近年、この「外皮」の重要性が特に増しています。

太夫浜の家では屋根の下地が完了し、外周部の壁の構造用面材を貼り始めました。
これは外皮の役割の中でも最も重要と言える「耐震」を担う部分です。

使用する面材は「モイス」
モイスは長さ50㎜の釘で柱や梁に留め付けられますが、その本数やピッチは複数種類あり、場所ごとに指定されています。
どの場所にどう施工するかは構造計算により算出しています。

構造計算ソフト上の耐力壁イメージ。
色の違いが壁の強さの違いになる。

太夫浜の家で使用するモイスは約60枚。
現場搬入後カットし、どんどん貼り進みます。

モイスは現場でカット。
釘打ち機で柱や梁に留め付ける。
施工精度が壁の強度に直結するため正確に、確実に行う。
モイスは留め付ける釘の太さや本数で複数種類の強度を使い分けることが出来る。
構造計画時、耐力壁の偏りなど全体のバランスを調整する際にもありがたい。

断熱、気密への配慮も併せて行う

モイスで構造面を形成しつつ、断熱気密にも気を配ります。
その一つは構造金物の断熱、気密処理。

建物内部から外部へと貫通する構造用のボルト。
このままでは断熱、気密の弱点となる可能性がある。
ウレタンを吹き付け…。
はみ出した部分をカットしテープを貼る。
断熱、気密の欠損を少しでも減らすための処理。
ちょっとした処理だが、建物全体ではまとまった数量に。
こうした小さな積み重ねが最終的に大きな差になると考えている。

耐力壁の形成という大掛かりな作業と並行し、小さな断熱気密処理も行う。
どちらも外皮の役割を確実に発揮するための重要な作業。
構造も断熱気密も、計算通りの性能を出すためには現場での確かな施工が必要になるのです。
現代の大工は、大工技術に加え、構造や断熱の基本的な知識を兼ね備えることが求められていると感じています。
日々、勉強です。

◎お知らせ

「太夫浜の家」では2月の下旬に「冬の構造見学会」を開催する予定です。
寒い時期だからこそ実感する、暖かい家の大切さをお伝え出来たらと思っています。
詳細が決まりましたら改めてお知らせ致します。


この記事を書いた人

宮崎 直也

宮崎建築4代目で、設計・施工・管理を担当しています。
新潟県ならではの「冬寒く、夏暑い」という悩みに、建て替えなくても新築と同等以上の断熱性能が確保できる断熱リフォームを手がけています。一般的なリフォームとは違い、少ない光熱費で全体の空調を実現しました。
2級建築士、1級技能士、職業訓練指導員、平成9年技能五輪新潟県予選1位、平成10年技能五輪全国大会出場。嫁さん大好き。